不妊治療→妊娠の記録

1981年生まれ。2年にわたる不妊治療の末顕微授精で妊娠

不妊治療 その13 体外授精へ

3回の人工授精は失敗

2016年8月から10月。3カ月連続で人工授精にを試みましたが残念ながら結果は出ませんでした。3回目の人工授精を行う前には、今回ダメだったら次回から体外に進むことを検討してみて欲しい旨を医師から通達されていました。

年齢のこともあるので、わたしはこの段階でのステップアップはごく自然な流れだと思っていましたが、夫に相談したところ少し抵抗されました。これまでの治療や流産手術でわたしにかなり身体的・時間的に負担がかかっているのを見ている彼は、さらにこれ以上の負荷をかけてまで子どもを持つべきなのかは疑問というのが理由でした。 わたしの身体のことをそこまで心配してくれていたと知ってじわっときたのですが、でも、いまのわたしたちには子どもがいる人生が必要だと強く思っていることを伝えました。

仕事ではやりたいことがそこそこできる環境をここまで徐々に整えてきて、さらにアクセルを踏めばもっと充実することはわかっています。夫と2人の生活も、特に大きなイベントがなくても日々楽しく穏やかに過ごせることが、わたしには大きな心のよりどころです。 仕事に打ち込みながら、このまま2人で支え合って暮らしていく人生も十分に幸せだと思います。でもその一方で、いまの生活の延長線からは予想できないような体験をして、人間として成長してみたい思いが強くありました。 夫にはこのような感情を打ち明けて、覚悟を決めてチャレンジしたいと訴えました。

経済的にもこれまでの治療とはケタが変わるので、可能性があるならいつまでもやるのではなく、どこかで終わらせるタイミングは決めるーーこれを条件に夫も納得して協力してくれることになりました。

採卵の準備: カウフマン療法

最後の人工授精周期が失敗に終わった11月初旬から、採卵に備えてピルを服用し卵巣を休ませるカウフマン療法が始まりました。 前半の14日間はプレマリンを1日2回服用、後半14日間でプラノバールを1日1回服用し、内服終了後に生理が来たら3日間以内に来院するよう指導をうけました。

口頭で説明されたスケジュールでは、11月にカウフマン療法をして12月に採卵、年明け1月はまたカウフマンで、移植にこぎ着けられるのは2月上旬になるでしょうとのこと。

正直、ここまで長期間かかるものとは知りませんでした。 もし採卵ができなかったら、あるいは採卵できたのがひとつだけで、それがうまくいかなかったら、また最初から同じプロセスを踏まなくてはいけません。一年間あったとしてもチャンスは本当に限られていることを痛感。年齢的に猶予がない場合、一刻も早く体外にステップアップするように医師が勧める理由もここにあるのだと理解しました。

今後のことに思いを巡らすとかなり焦りを感じましたが、このタイミングでステップアップを決断できたのはむしろ早かったのだと前向きにとらえ、採卵に向け薬の内服を忘れずに体調をゆっくり整えていくことにしました。